「ガソリン価格決定」のカラクリ

このところ乱高下するガソリン価格、悲鳴を上げるのは消費者ばかりではない。当のガソリンスタンド(GS)業界が、これまたタイヘンのようだ。

石油情報センター11月4日発表の全国平均店頭価格のレギュラーガソリンは141.0円とされていたが、その後続落。11日時点でのガソリン価格比較サイト「gogo.gs」では132.1円である。わたしはメディアが常々頼る「石油情報センターの全国平均店頭価格」を問題視してきた。月に数回発表されるこのデータは、単なる指標に過ぎず、あまりにも実勢価格と乖離(かいり)しているからである。と同時に、ガソリン価格の決定方法は、どのメディアも報道していないことに気がついた。無知なのか、無関心なのか、はたまた恣意(しい)的な要素でもあるのか。

 
 「マッタク参ってます、いや複雑なんですよ、値決めが」と関係者の愚痴が出る。変化の兆しは10月からだった。まず慣例であった元売りとの値決めが、「透明性を高めよ」との公正取引委員会の指導によって、月ごとに仕入れ値が変更されるようになった。下がりすぎた原油相場と円高基調では、だれが考えても国内のガソリン市場は格安になって当然だ。全国各地、どこのGSでも同様に安値基調で推移するはずだから、GSによって多少の価格差はあれ、大差がでるハズがない。

 ところがこの日、オープンしたばかりのS社のレギュラーガソリンは131円。数百メートル離れた農協系GSでは125円。その真向かいにある独立系のGSでは122円である。全国指標の141.1円はもとより、信頼に足りるガソリン価格比較サイトでさえ、実勢価格とかけ離れている。

新設GSはS社の旗艦店である。どうしてこんな事態になったのか。ステージ登場3社の力量から言えば、伝統とスケールメリットを誇るS社が最安値でなければならない。各社ごとの販売方針が違って当然だとはいえ、格差が大きすぎるではないか。

ちなみに11月11日11時更新のgogo.gs「全国安値TOP50GS」には、常連だった沖縄県の、それもたった1件のGSを押しのけて、群馬県の117円を筆頭に、大阪、京都、神奈川、三重、千葉、愛知、徳島など各地の異様な販売価格が報告されている。沖縄県は「復帰特別措置法」によって揮発油税(ガソリン税)が7円低減されているからで、「沖縄より格安のガソリンが続出」など、過去にはなかった異様な現象である。

 「10月分から元売り(石油メーカー)からの仕入価格を取捨選択せねばならなくなったのです」「元売りの新仕切り体系が実に複雑でしてね。さらに11月からは、RIMとTOCOMを基準に毎週変化するのですから」と眉(まゆ)をしかめる。

この業界、実に複雑怪奇というほかない。
タグ:ガソリン
posted by gas at 11:27 | TrackBack(0) | ガソリン周辺情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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